ホウ酸処理・ホウ酸について

身近な暮らしを支えている「ホウ酸」

新時代の木材防腐・防蟻剤として知られるようになった「ホウ酸」ですが、 「ホウ酸」そのものは昔から私たちの暮らしの身近なところで活躍していた素材です。

ホウ酸は混合すると溶融温度を下げる効果があるため、

ガラスや釉薬をより低い温度で加工するために利用されています。

また、ホウ素の過酸化物を洗剤に添加すると洗濯物が白く仕上がることから、

洗濯にお湯を使う習慣があるヨーロッパでは、

昔からホウ素がよく使われているそうです。

そして、私たちの暮らしに最も馴染み深いのが肥料としての用途です。

ホウ素は植物にとって必須栄養素で、

野菜や果物はホウ素系の肥料がないと良く育ちません。

とくにハクサイやダイコン、キャベツはホウ素要求率が高く、

これらの野菜をとおして、私たちはホウ素を摂取しています。

人間にとってホウ素は必須微量栄養素で、食塩と同様の位置付けです。

そのほか、ホウ素には燃えにくい性質があるため、

住宅建材や家財道具などの用途にも幅広く利用されています。

そして、ホウ酸というとゴキブリ駆除用の「ホウ酸ダンゴ」

を思い出す人も多いかもしれません。

ホウ酸のもつ殺菌効果は、古くから目薬や木製楽器の保存にも利用されており、

ゴキブリの親戚であるシロアリにも効果があることが頷けます。