ホウ酸処理・ホウ酸について

木材腐朽菌とは、いわゆるキノコのこと

木材劣化生物のうち、木造住宅に害を及ぼす生物を大まかに分類すると、「菌類」と「昆虫」の2種類にわけられます。このうち菌類は、「木材腐朽菌」と呼ばれ、いわゆる「キノコ」の仲間になります。

「木が腐る」というのは、キノコに木が分解されていることを意味します。

逆に、木材腐朽菌がいなければ、木は絶対に腐らないということになります。

では、木が腐るメカニズムについて考えてみます。

実は、木材腐朽菌は世界中のいたるところにいて、私たちの身のまわりにもたくさん存在します。

目には見えませんが、空気中にたくさん飛んでいるわけです。

しかし、菌だけでは木を腐らせるにはいたりません。

木が腐るには、木材腐朽菌と木のほかに、

「水分」と「温度」と「酸素」が揃うことが必要になります。

逆にいうと、この3つのうち、一つでも欠けてしまうと、木は腐らないわけです。

しかし、木造住宅において温度と酸素は防ぎようがありません。

木を腐らせないために唯一私たちにできることは水分のコントロールで、

つまり、木を濡らさないということになります。

でも、雨漏りや湿気、結露など、とくに目に見えないところが

濡れてしまったかどうかは分からないのが現実です。

そんなときのために、私たちにもう一つできることがあります。

それは、木材腐朽菌そのものを殺してしまうことです。

「木材防腐剤」はその一つです。

そして、自然素材である「ホウ酸」も木材防腐剤の一つで、

木材腐朽菌を殺すことができる物質ということになります。